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- 2020.01.02 Thursday
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『カタカムナの鏡物語』 第8章
Spiritual Art Showzi Tsukamoto
No.004「 慈愛 」 塚本尚司 作 版画
塚本尚司「ヒトの細胞の中には、核とミトコンドリアという細胞内小器官が存在し、ヒトの人体の設計図である遺伝情報は、この核にある染色体の中に蓄えられています。この染色体を構成する物質がDNA(デオキシリボ核酸)と呼ばれる遺伝子の本体です。
ヒトのDNAの集合体である染色体は、染色体2本づつからなる44本(22対)の常染色体と2本の性染色体の合計46本で構成されています。子供は常染色体の遺伝情報を、それぞれ一方は母、もう一方は父から受け継ぎます。2本の性染色体は、男はX染色体とY染色体、女はX染色体とX染色体からなり、子供は性染色体を父と母から1本ずつ受け継ぐので、母からはX染色体しかもらえないので、父からX染色体をもらうと女、Y染色体をもらうと男ということになり、男だけが父系のY染色体を引き継ぎます。
ミトコンドリアの中にもミトコンドリアDNAと呼ばれる遺伝子が存在し、このミトコンドリアDNAは、卵子と精子が受精した時に、母の卵子に入った父の精子のミトコンドリアが選択的に排除されてしまうために、子供は母系のミトコンドリアDNAだけを引き継ぎます。
このことを根拠に、世界中に分布するヒトの父系のY染色体と母系のミトコンドリアDNAを調べて、現在の分布地図から現生人類の起源の地とその移動について推察する作業が行われました。
遺伝子DNAを調べるには二つの解析があり、一つは、遺伝子の父系をたどるY染色体と、もう一つは、遺伝子の母系をたどるミトコンドリアDNAの解析です。
1990年代後半から遺伝子DNAの解析が急速に進展し、現生人類の起源が一人の男性のY染色体・アダムと、一人の女性のミトコンドリア・イブに行き着くという仮説が発表されました。