『カタカムナの鏡物語』 第51章
Spiritual Art Showzi Tsukamoto
Orb Cinnabar red
No.029「 音 オン 」 塚本尚司 作 版画
【言霊(コトダマ)】:大和言葉(ヤマトコトバ)とカタカムナ ウタヒ
塚本尚司「『万葉集』に、『ヤマトの国は、言霊の力によって幸せがもたらされる国である。』と謡い上げれている。
山上憶良(やまのうえ の おくら: 660年頃 から733年頃)飛鳥時代から奈良時代初期の貴族・歌人の歌。
『・・倭國者 皇神能 伊都久志吉國 言霊能 佐吉播布國等 加多利継 伊比都賀比計理・・』
『・・ヤマトの国は スメラカミの いつくしき国 言霊(コトダマ)の
サキはふ国と 語り継ぎ 言ひ継がひけり・・』
柿本人麻呂(かきのもと の ひとまろ: 660年頃 から720年頃)飛鳥時代から奈良時代初期の歌人の歌。
『志貴嶋 倭國者 事霊之 所佐國叙 真福在与具』
『シキシマのヤマトの国は 事霊(コトダマ)の サキはふ國ぞ まサキくありこそ』
『万葉集』に、コトダマは、漢字で【言霊】【事霊】と謡われている。
大陸から漢字が伝わる前の日本(ヤマト)においては、言葉には霊的な力が宿ると信じられ、声に発した言葉が、現実の事象に対して何らかの影響を与えると考えられ、言葉は【言霊(コトダマ)】であると信じられていた。
【コトダマ】のコトは、漢字が導入された時点では、言と事は区別せずに用いられていて、例えば『古事記』では、【言代主神(コトシロぬしのかみ)】、『日本書紀』では、【事代主神(コトシロぬしのかみ)】の様に記述されている。
【コトシロ】とは「言を知る。事を知る。」の意味であり、言代主神、事代主神は、神が夢に現れる。神が巫女に乗り移る。などして、神の意志を告げる【託宣(たくせん)】を司る神であるとされている。
カタカムナ文明のアシヤヒト(葦屋人)が五七調の旋律をつけて、謡(ウタイ)上げたカタカムナ ウタヒの中にカタカムナ言語の【コトシロ】が謡われています。
『ヒフミヨイ マワリテメグル ムナヤコト』
『カタカムナ ヒビキ マノスベシ アシアトウアン ウツシマツル カタカムナ ウタヒ』
『イハトハニ カミナリテ カタカムナ ヨソヤ コト ホグシ ウタ』
『カムナガラ ヨロヅモノシロ アマネマリ ウツリカハリミ
ココロホミ スケシナギナミ アマナミチ』
カタカムナ言語の【コトシロ】が、万葉仮名(まんようがな)の漢字で言代主神、事代主神というヨロヅの神の神名となったと推理されます。
【言代・事代】:カタカムナ言語のカタカムナ図象文字の【コト】【シロ】は、
と書きます。
カタカムナ言語の【コトシロ】の本来の意味は、『【コト】は、ヒフミヨイ・ムナヤコトのコト(九・十)であり、コトは、統合された終着点ト(十)を示すと同時に、又、始まりの始発点ヒ(一)にもどって周期性を持って自転、公転(マワリ)しながら循環(メクル)するコト(九・十)を繰返へしている。
【シロ】は、示(シ)されて現象の奥に現れる(ロ)』の意味であり、
言(コト:言葉)によって、万(ヨロヅ)の事(コト:出来事)へと移り変わり(ウツリカハリ)、示(シ)されて、現象の奥に現れる(ロ)。【コトシロ】』という思念を表わしている。
そして、『生命の根源(ヒ)から響きのように次々に発生(ヒキ)する現象(ヒビキ)が繰り返し(コ)統合、重合(ト)して、こり固まった状態(コト)を、カタカムナの※四十八(ヨソヤ)の言(コト)に分類(ホグシ)して、人間の言葉(コトバ)に示し(シ)て、※謡(ウタ)たものが [カタカムナ ウタヒ] のである。』と謡われている。
※謡(ウタ)とは、『ココロの中にウーという状態(ウ)でいっぱいに成っている言(コト)を解き放つ(タ)。』
『ココロの奥(ウ)から言(コト)をホトバシリ出す(タ)。』という思念を表わしている。
※四十八(ヨソヤ)とは、四十八音のカタカムナ図象文字のことである。
※カタカムナ図象文字の説明
http://urartmission.jugem.jp/?eid=170
ヤタノカガミ [カタカムナ ウタヒ] : 四十八音のカタカムナ図象文字
ヤタノカガミは、渦の中心から外に向かって右回りに旋廻している姿を表わしている。
カタカムナ図象文字は、中心から右回りに螺旋状に読みます。
『ヒフミヨイ マワリテメクル ムナヤコト アウノスヘシレ カタチサキ
ソラニモロケセ ユヱヌオヲ ハエツヰネホン (最後の二文字)カタカムナ』
※ヤタノカガミの中心に存在しているものが神聖幾何学図である。
ヤタノカガミ神聖幾何学図
東の位置の小円を始まり(ヒ)として、左回りに、一(ヒ)、二(フ)、三(ミ)、四(ヨ)、五(イ)、六(ム)、七(ナ)、八(ヤ)で極限に達し、九(コ)を経て、十(ト)で統合され、又、始まり(ヒ)から一二三・・とマワリテメグルが繰り返へされる宇宙の自然の摂理を抽象化して表わしている。
【言葉】:カタカムナ言語のカタカムナ図象文字の【コトバ】は、
と書きます。
カタカムナ言語の【コトバ】の本来の意味は、『生命の根源(ヒ)から響きのように次々に発生(ヒキ)する現象(ヒビキ)が、繰り返し(コ)統合、重合(ト)し、正反親和したこり固まった状態(バ)。である。
そして、言葉(コトバ)を発した時、事(コト)に対して何らかの影響を与える言霊(コトダマ)と成り、正・反の、どちらかの方向へ、現象(コト:出来事)として展開して行くチカラの場(バ)を形成する。という思念を表わしている。
※正の方向が生きる。陽の方向であり、反の方向が死ぬ。陰の方向。である。
上古代のカタカムナ文明の古代文字であるカタカムナ図象文字は、二分心(バイキャメラル・マインド)の神の言葉を書き表すために生み出された特殊な言語である。
アイウエオ・・・四十八音の一つ一つの文字が【神の言葉】を表わす音霊(オトダマ)、言霊(コトダマ)として、表音文字(ひょうおんもじ)であると同時に、【神の言葉】の意味を表している表意文字(ひょういもじ)でもある。
【言霊】:カタカムナ言語のカタカムナ図象文字の【コトダマ】は、
と書きます。
カタカムナ言語の【コトダマ】の本来の意味は、『【コト】は、ヒフミヨイ マワリテメクル ムナヤコトのコト(九・十)であり、【コト】は、統合された終着点、ト(十)を示すと同時に、又、始まりの始発点、ヒ(一)にもどって、周期性を持って自転、公転(マワリ)しながら循環(メクル)するコト(九・十)を繰返へしている。
【ダマ】は、目に見えない潜象界から分離独立して現象界にホトバシリ出た(ダ)、時間(トキ)空間(トコロ)の(マ)に現れた極微小な粒子の霊(タマ)。』という思念を表わしている。
カタカムナ文明のアシヤヒト(葦屋人)は、『宇宙の万物万象の象相(スガタ)から、共通するものを抽象化して象形(カタチ)として抽出したものが球体(タマ)の象形(カタチ)であり、宇宙の全てのものが、極微小な粒子の霊(タマ)の相似(そうじ)の象相(スガタ)をしている。』
故に、『生命の根源(ヒ)から響きのように次々に発生(ヒキ)する現象(ヒビキ)が繰り返し(コ)統合、重合(ト)し、正反親和(ハ)して、こり固まった状態(バ)の言葉(コトバ)を発した時、言葉(コトバ)は、事(コト)に対して何らかの影響を与える言霊(コトダマ)と成り、正・反の、どちらかの方向へ、現象(コト:出来事)として展開して行くチカラの場(バ)を形成する。』という言霊(コトダマ)の思念を直観で把握し覚っていた。のです。」